【3500字】HSK6級合格記とその対策――合格後は何受ける?
HSKは2回受けたことがある。そのどちらも6級。
1-5級は知らない。
だって中検の方が安い。
正確に運用する力を測るという点は優秀だし。
2016年7月に1回目、2018年3月に2回目を受験した。
2016/7
中検2級を受けて4ヶ月後に1回目のHSK6級を受けた。
- 点数
リスニング80 リーディング80 ライティング70
- 使用参考書
中国で出版されてる過去問集1冊。ブックオフで500円で売ってたから買った。
日本で売ってる青い過去問集の2013年版と同じ問題。
違いは解説が全く無いこと。
過去問はあくまでも難易度の確認と問題慣れだ!語学力のそのものの強化は別でやるぞ!という人向け。
青い過去問集。
中国語検定 HSK 公式 過去問集 6級 (2013年度版) CD付
- 作者: 株式会社スプリックス,国家漢弁/孔子学院総部
- 出版社/メーカー: 株式会社スプリックス
- 発売日: 2014/02/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
中国語検定HSK公式過去問集6級[2015年度版]音声DL付 (中国語検定HSK公式過去問集2015年度版)
- 作者: 国家漢弁/孔子学院総部,株式会社スプリックス
- 出版社/メーカー: スプリックス
- 発売日: 2016/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
- 感想
受験から2年以上経っててよく覚えていない。
試験官が中国人で、アナウンスが聞きやすかった。
HSKは中国政府教育部が主催だから、進行は当然中国語。
リスニングが第一部分から全然分からず、あーこれ50点あるか怪しいわwwwとか思ってた。
2018/3
- 点数
リスニング80 リーディング87 ライティング92
・使用参考書
HSKの過去問題集2015年版
高い。中古で手に入るなら中古で良い。
中国語検定HSK公式過去問集6級[2015年度版]音声DL付 (中国語検定HSK公式過去問集2015年度版)
- 作者: 国家漢弁/孔子学院総部,株式会社スプリックス
- 出版社/メーカー: スプリックス
- 発売日: 2016/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
ネットで拾ったサンプル問題や過去問
↓揚州大学の海外教育学院(3回分。音源なし)
http://coe.yzu.edu.cn/art/2015/7/8/art_40391_487016.html
↓汉语考试服务网のサンプル問題(1回分。音源あり)
tp://www.chinesetest.cn/godownload.do
リスニングの音源を探すのがちょっと大変。
どこかに5回分落ちてた気がするんだけど見つからない。
・勉強期間
18/2/27に過去問題集第3回をやったらしい(studyplusのログあり)
第1,2回もやったはずだがどこいった?
・試験勉強
過去問7回分のみ。
・当日の感想
16年7月と同様、リスニングが手ごたえ0。
「~でないものを選べ」という問題は難易度が高いと思う。
それが3題出題されていた。
リスニングでは正解でない選択肢が正解でない理由を探ってはならない。
正解でない理由は「間違っていることを言っているから」というよりは、ただ単に「本文中で言っていないから」と考えよう。
そこで正解でない理由を探ると、問題を繰り返し確認できないリスニングの性質上ドツボにはまる。
人によっては、最初に選んだ選択肢が正解だったのに間違った方に修正(?)してしまうこともあるだろう。
第3部分は文章全体の鍵となる単語が選択肢に書いてあったりする。先の3,4問を先読みできるのが理想。
読解は、病句は根拠をもって解けた方だと思うが、第2部分が7割かな……という感じ。後半は通常運転。強いて言えば第3部分はいつもより自信が無い。
時間配分は、第2~4部分を35分で解き、残り15分を第1部分に回した。
病句を真面目に考えるには、このぐらいの時間が必要。それでも高得点が難しいのが病句。
作文は最後まで心配だったが手応え的には最も自信があり、点数も高かった。
改行や段落の空欄を除いた実際の字数で460字以上、一番下の行まで書いた。
HSKの文章は最後のほうにキモが書いてある。
問題の閲覧時間では、1回本文を通読したら後半を超気合入れて覚えよう。
解答開始時間になったら解答用紙の裏なり空いてるところなりに大事なことを薄く簡潔にメモして忘れないようにする。
解答が終わったら消すのを忘れないように!
枠外には字を書くなと注意書きしてあるから、枠外に何か書くと減点が怖い。
解答時間は35分と長くない。
覚えてることを迷いなく片っ端から書き連ねないと、一番下の行まで到達するのは難しい。ペンを止めている暇はない。
全科目通して試験が2時間半で休憩0。中検と異なり、HSKは途中退室禁止でキツい。慌ただしい。
中検は訳出を熟考するのに時間を使う。
反対にHSK6級は、とにかく情報を処理するのに忙しい。
HSK対策
過去問はやるとやらないでは全然違う。
1冊分はやっておこう。
解いてみて合格ライン前後取れる人は、見直しもしなくて大丈夫。
中検よりも語彙力不足が痛手にならないから、
試験そのものの対策はこれだけでOK。
何らかの理由で、HSK6級取らなきゃいけないのに180いかない!って人はどう対策しようか。
リスニング50、リーディング70、ライティング60
を目安にすれば良いかな。
というのも、リスニングが一番対策しづらいから。
リーディングやライティングで文字として書かれる語彙が、リスニングでは音声で言われるわけで。
文字として書かれていれば意味の推測はつく場合が多いけど、音声だとなかなか厳しい。
語彙の増強を真面目に行わなければならなくなる。めんどい。
その点、リーディングとライティングは基礎的な語彙があればわりと解ける。
リーディングの第二部分は語彙問題じゃないかと言われそうだけど、
単語帳を使って語彙を増やさずとも、多読で作った語感で7-8割取れる。
ただ、多読も一朝一夕には効果が上がらないのが問題。
通勤通学とかの時間で、自分の興味あることを中国語でググってみて、
出てきた記事を読むとかはできるけど。
とするとすぐに効果が期待できるのはやはり本腰を入れた語彙増強。
でも過去問解いて6割行かない人には、
HSK6級の範囲5000語を覚えるのは勧めない。
多分その下の、中検2級あたりの語彙が入ってない可能性が高い。
手っ取り早いのはキクタンかなあ。
キクタン中級は中検2級を受ける際にも、
これでは足りないと言う声がある。
HSK6級を受けるときは、このぐらいが自分で使えればOK。
読めれば、ではない。使えればというのが大事。
音読を繰り返して例文ごと言えるようにしてしまおう。
例文1本覚えても自由自在には使えるようにならないかもしれないけど、
単語だけ覚えるよりはだいぶマシだから。
マークシート専用ノートを買って試験の雰囲気を作りつつ勉強するのも良い。
6級の次はHSK3.0?TOCFL?
現行HSK6級の上にさらに7〜9級の試験が創設されるというHSK3.0。22年3月から実施という。
しかし21年12月現在、情報が少なく、本当にスケジュール通り行われるのかも分からない。中国メディアを見ていると、政府は国内向けの漢語政策を先に行っているのだとも思う。
HSK6級は最上級と思えないほど易しい試験だ。
級が上がるほど難易度も合格ラインも上がる検定が多い中、HSK6級は下の級と同じく、6割のままである(厳密には合格ラインはないが、6割を合格と解釈する向きは根強い。通訳案内士など)
だから、HSK6級を引っ提げて何かしようとしても、何もできないと思うことが多くあるだろう。
HSK6級も中検準1級も揃えてしまい、中検1級は手が届かない。
そのような方には台湾華語のTOCFLがある。
TOCFLのBand Cという上級試験で最上級を取るのは中々難しい。合格ラインが非常に高いのである。
台湾華語は所々大陸と異なる点があり戸惑うが、語彙力増強としては良い。
挑戦してみてはどうだろう。